まんが道ふみはずし
山:で、ここがわしの今まで商業誌に載った作品の紹介コーナーなわけやね。
まず第1作は……覚えてへん、次いこか。
翔馬:なんだよ! そりゃ! あんたのデビュー作って、俺、天堂翔馬が主人公の熱血野球RPG漫画「ベースボーラー」だろが。PCエンジンのゲームも出たよな、な、な。
山:腹わろうや。お前もわしも世に出るには早すぎたんや、お前かて結果は思いだしとうもないやろ。
翔:んなことないぞ! 俺はけっこー楽しかったぞ。
山:お前のそーいう体育会系の性格が一番思い出しとーもない悪夢なんじゃい!
そもそもわしゃあ野球と名の付くもんが大っきらいなんじゃい!
翔:……あんた阪神ファンだろ? たしか。
山:? 阪神と野球に何の関係があるねん?
翔:たしかに、おっつぁんに野球もんはムリだったな。すまん。次いってくれ。
山:次、ちゅうても次の連載は某化粧品会社の社内報漫画でな、そんな事情の上に1Pもんやったけど、ヤマもオチもちゃんとあって、けっこう面白い。ま、主人公は気楽に呼べんけどな。
で、その次から、コミックボンボン時代の幕開き、読み切りの……
ハ:俺をよぶなっつーたろーが。
山:そやけど次が事実上のデビュー作、「おきらく忍伝HANZO」なんやもん。
これがまぁ、そこそこ人気とったおかげでボンボンに拾てもうたわけやね。
ハ:そこでさ、一つ疑問があるんだけど。
山:なに?
ハ:俺が受けたんだったら次にもらった増刊の読み切りも俺にすりゃー良かったじゃんよ! 
なんでSFものの「スターキッド・シュン」なんだ?
山:そら、まあ、ロボットとかロケットとか出るのん、描きたかったから。
ハ:そーいや、俺もその手合いによく手こずらされたな。学天則とか武威壱号とか。
山:ん〜今、考えとる企画もSFなんやけどな。ま、どうなるか。
ハ:先のこたぁ考えねえ方がいいぞ。
で、次からいよいよ連載だな、「モンタナ・ジョーンズ」
山:ん、アニメタイアップやからこれも主人公は召喚でけん。初の単行本化作品やね。
で、この作品の終了と同時に始まったのが……。
ゲンジン:うるぴ? けぱいこっぴら?
山:文字媒体にお前が出てきてどーすんねん! まぁ、このゲンジンくんが主人公のギャグ漫画、「東京原人」。一応オリジナルやさかい、主人公も呼べるけど、言葉はなせんから意味はないわね。
平行してモンタナの四コマもやってたんやけど、これのせいで四コマもやれることが編集に知られてもうて、今、ひどい目におうとるわい。「原人」はやりたいこともやれんうちに掲載誌が廃刊になってしもて、幻の作品に終わってもた。一応、このあと一回だけ増刊にも読み切り描いたんやけど、な。
ハ:で、このあとは次の俺の読み切り第2弾まで仕事、ホされたんだっけ?
山:細かいのはやっとったよ。
ソニーのゲーム、ジャンピングフラッシュのタイアップマンガ「マンガDEムームー」とかな。化粧品屋のアレも不定期で入ったし、まぁ、苦しい時期ではあったわな。で、その次に増刊でロボコップの四コマ描いて、そのすぐあとから、
ハ:俺が主人公の「おきらく忍伝HANZO」がはじまるわけだな。
山:うん、幸いにも人気高うてね。2年と9ヶ月、思いっきり遊ばせてもろたわ。
で、それと平行してロボコップの四コマ読み切り2本、
ボンボンの読み切りで「電撃! イライラ坊」てのもやったなぁ。これは主人公の坊主が好きなんでまたどっかでやりたいと思とるよ。
写真誌の増刊の女子アナマンガ、競馬誌の馬医療マンガ「馬小舎シンドローム」
アイドルお宝雑誌の「アイドルキャプチャー」なんかの雑漫画もやっとったね。
あと、わしやないねんけど、ポン越後屋とかいう男も2本ほどどこぞで雑漫画描いとるな。
いや、わしやないねんけど。
ハ:まぁいいや、で、俺の連載が終わったあとは。
山:「時空探偵ゲンシクン、進め! ジクモン探偵団」
ポケモンのパチの一つのアニメタイアップやな。
で、これ半年やってやれやれと思ったら次もポケモンのパチ、「ニセモン」、これは何でかしらんが今も続いとる。腑には落ちんが、ありがたいこっちゃな。
あと玩具雑誌に雑漫画が3回ほど載ったかな。本がつぶれてもうたけど。
ハ:で、これからどうすんだ?
山:うん、さっきも言うたSFと、架空のロンドンが舞台の冒険もの、ハンゾーの続きもいろいろ考えとるしね。今、頭にあるもん形にすれば、今まで描いたもんのページ数、5倍は越えるよ。
ハ:載っけてくれる本があれば、だけどな。
山:なかったら同人ででも描くわい。とりあえず、「ハンゾー外伝、蝦夷帝国編」は同人でやろかなーと思てる。
ハ:だ、そうだよ。期待しないで待っててねお客さん。
山:ほな!
2001.9.6現在