「影に生きるか光に死すか」
クロカゲの記憶にある最初の言葉です。
彼の誕まれについては他の忍者達同様、あまりはっきりしてはいませんが、その後の状況からとある地方の医師の家の誕まれだと推察されています。
クロカゲは今で言う重度の紫外線アレルギーを持って誕まれた子供でした。
生後の2年ほど、彼は生家の土蔵のような場所で何とか命をつないでいましたが、当時の民家では完全に光を遮る手段など無く、何度も危篤状態に陥り、父親ももはや医術に息子を救う術無しと判断しました。
その人物がクロカゲの生家に呼ばれたのはそんな死の宣告より数日の後でした。
無明洞のヤミオウ。忍の山に住む影忍の長。あらゆる光を断ってなお光の中に立つ術を心得足るこの怪人に、クロカゲの父は息子の命の一縷の望みをたくしたのです。
ヤミオウ。影から出て影に消える。
一般人からすれば妖怪と変わらない存在です。
弟子達に言わせれば妖怪の方がマシだそうです。
元々、ヤミオウの中身がどんなモノかは隠鬼落斎ですら知りません。
ひょっとして食事も呼吸も必要じゃないのかも。
「ハタケ」「ダイコン」「ドロボー」
由比卍党の機械や学天則も実は「ホウライ」の技術が使われてたりします。
くわしくはショウセツの項で。
ただし、影おくりの場合、消失地点と出現地点にクロカゲ本人から分離させた
「闇」を配置しておく必要があるので10Mが限界なのである。
影わたりは「闇」そのものを操作できるクロカゲが
「闇」をまとって移動するため、ほぼ自在に移動できる。
出現中の影を切られると「闇」による保護空間そのものが裂けるため、大ダメージとなるのだ。